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2022年7月29日開催

国際通貨研究所 脱炭素戦略についてのウェビナー      

『アジアのエネルギー・トランジションと日本の取るべき道』

国際通貨研究所では「アジアのエネルギー・トランジションと日本の取るべき道」と題して、下記の通りウェビナーを開催しました。

ウクライナ危機により、欧州はロシア依存の脱却に向けて、さらに脱炭素政策を加速させようとしています。日本やASEANが脱炭素を進めるためには、エネルギー・トランジションの加速やファイナンスの推進が不可欠となっていますが、本ウェビナーでは、今般の情勢変化を踏まえ、日本はどのような戦略を取るべきかという視点から議論しました。

パネリストによるプレゼンテーションでは、アジア開発銀行(ADB)の東南アジアにおける「エネルギー移行メカニズム」や
JERAの脱炭素への取り組み、国内外のサステナブル・ファイナンス市場の動向等が紹介されました。パネルディスカッションでは、①脱炭素に向けて、日本でも情報開示強化やカーボン・プライシング導入が不可避、②再エネ価格の大幅低下を受けたアジア諸国の脱炭素の取り組みの現状と、日本の技術力でアジアのパートナーとして貢献する重要性、③各国のエネルギー事情の違いが改めて認識される中、日本独自の方法で脱炭素を推進することが理解され始めたが、アジアでリーダーシップを取るには日本のカーボン・プライシング制度を早期に固める必要がある等、パネリストから実務の視点も交えて活発な意見交換が行われました。

 

日時

2022年7月29日(金曜日)午後3時 ~ 午後4時30分(日本時間)

主催 公益財団法人 国際通貨研究所
言語 日本語(日英同時通訳付き)
内容 講演 及び パネルディスカッション

 

パネリスト (五十音順)

 

久保 徹      資料はこちら
アジア開発銀行(ADB) 東南アジア局エネルギー課 課長

2004年から2013年まで、ADBのクリーンエネルギーと気候変動に係る業務を主導、2014年から東南アジア局に在籍。現在は脱炭素およびクリーンエネルギーへの移行を支援する「エネルギー移行メカニズム (Energy Transition Mechanism)」プログラムを統括。ADB入行前は、トレクスラー気候エネルギーサービスでアジアビジネスマネージャー、米国経済エネルギー効率研究所のリサーチアソシエイトを務めた。

 

 

酒入 和男   資料はこちら英訳は国際通貨研究所にて実施                
株式会社JERA 取締役 副社長執行役員 財務・経理管掌(CFO)

1987年4月東京銀行(現、三菱UFJ銀行)入行。東京、NYでM&Aを担当。02年11月三菱証券(現、三菱UFJモルガン・スタンレー証券)財務開発本部M&Aチームヘッド就任。06年6月GCA(現、フーリハン・ローキー)入社、15年1月執行役員マネージングディレクター、アジア地区統括責任者。19年4月JERA取締役常務執行役員(CFO)財務・経理本部長就任。22年4月より現職。慶応義塾大学法学部卒。

 

 

中空 麻奈   資料はこちら(英訳は国際通貨研究所にて実施)
BNPパリバ証券株式会社 グローバルマーケット統括本部 副会長 チーフ クレジットストラテジスト / チーフ ESGストラテジスト

慶應義塾大学経済学部卒、野村総合研究所入所。野村アセットマネジメント、モルガン・スタンレー証券、JPモルガン証券を経て、2008年BNP パリバ証券にクレジット調査部長として入社、 2011年より市場調査本部長 チーフクレジットアナリスト、 2018年7月からチーフESGアナリストを兼務。2020年2月より現職。経済財政諮問会議議員、財政制度等審議会財政制度分科会起草委員などを務める。

 

モデレーター

 

渡辺 博史
公益財団法人国際通貨研究所 理事長

1972年東京大学法学部卒業、同年大蔵省(現財務省)に入省。主税局税制第三課長、同第二課長、大臣官房秘書課長、大蔵大臣秘書官などを経て、国際局長、財務官などを歴任。2007年退官後、一橋大学大学院教授、日本政策金融公庫代表取締役副総裁、2013-2016年国際協力銀行総裁。2016年10月より現職。