G-20(ジートゥエンティ)

1973年の第1次石油危機およびその後の世界不況への対応を討議するため、当時1人当たりのGDPが大きかった先進5ヵ国(日、米、英、仏、西独)の財務大臣が米国ホワイトハウス(大統領官邸)の図書室に非公式に集まりました。この5ヵ国は「グループオブファイブ」またはG5(ジーファイブ)と呼ばれました。その後、世界経済の諸問題(マクロ経済、通貨、貿易など)に対する政策協調が首脳レベルでも必要との考えから、1975年にイタリアも交えて初の首脳会議(サミット)が開催されました。さらに、1976年にはカナダが加わりG7(ジーセブン)に、1977年からは欧州共同体(EC)(現在のEU)の欧州委員会委員長も参加しています(名称はG7のまま)。1998年からはロシアが正式メンバーとしてサミットに参加したことでG8(ジーエイト)と呼ばれましたが、2014年のロシアによるクリミア併合へのG7諸国の反発から同年以降ロシアのサミットへの参加が停止され、名称もG7に戻りました。
アジア通貨危機を契機に、国際金融についての議論は新興国も含めて行う必要性が高まったことから、1999年、G7の7ヵ国にEU、ロシアおよび新興国11ヵ国を交えたG20(ジートゥエンティ―)財務大臣・中央銀行総裁会議が新設されました。2008年には世界金融危機を受け、首脳レベルでもG20サミットが開催されました。世界全体に占める新興国経済の割合が高まり、また、2009年のG20首脳宣言でG20がG8に代わる「国際経済協調の第一のフォーラム」と位置づけられ、G20の存在感は大きくなりました。しかし政治体制や経済規模が異なる多くの参加国・団体による諸問題への共通の意思形成は難しく、一方で政治体制や所得水準が近いG7は比較的協調行動をとりやすいことから、その存在意義は引き続き重要視されています。
G20財務大臣・中央銀行総裁会議は年数回、G7およびG20サミットはそれぞれ年1回開催されています。主な議題は世界経済、貿易・投資、気候・エネルギー、テロ対策など多岐に及び、2010年以降、労働雇用大臣や外務大臣など各大臣級の会議もG20サミットに向けて開催されるようになりました。
会議の開催にあたり、国際連合(UN)や国際通貨基金(IMF)のような定款や事務局はありません。議長国を、メンバー国が持ち回りで12月より1年間務め、首脳や各大臣級の一連の会議の準備および運営を主導します。