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国際通貨基金

国際通貨基金(International Monetary Fund)は第2次世界大戦後における国際通貨体制の構築およびその安定性の確保のため、1944年7月、連合国44ヵ国による米国ブレトン・ウッズ会議にて設立が提案され、1945年12月に設立、1947年3月より業務を開始しました。2018年6月現在、加盟国は189ヵ国にのぼります。
戦後、金・ドル本位の固定相場制が構築されると、IMFは加盟国による為替取引の自由化を推進したり、国際収支の赤字増大によるドルの信認低下への対処にSDR(特別引出権)を創設したりするなど、体制の安定・維持を図ろうとしました。変動相場制に移行してからは、IMFの主な役割は、新興国・途上国への支援や金融危機への対処などへと変化しました。
IMFの責務は「国際通貨制度の安定性の確保」ですが、その方法として、①サーベイランス(政策監視)を通じた世界経済および加盟国経済のモニタリング、②融資を通じた加盟国の国際収支の是正、③技術支援を通じた加盟国の経済政策の立案・遂行能力の向上、の3点が挙げられます。
またIMFは、支援を受けるための厳しい条件やIMFの融資財源であるクォータ(国ごとに異なる出資割当額)の見直し、SDRの構成通貨の追加など、その組織自体も日々改革を実施しています。